今回はダランベール法について解説します。
ダランベール法というのは古典的なカジノ必勝法やオンラインカジノ勝ち方として紹介されているシンプルなカジノゲームの賭け方(ベッティングシステム、資金管理)です。カジノゲームを遊ぶためのベッティングシステムは本当にたくさんあり、中には紙と鉛筆で計算しながら進めるモンテカルロ法のような複雑な賭け方もあります。このダランベールはとても簡単に使えて資金管理もしっかりできるベッティングシステムです。今回はこのダランベールのルールやメリットとデメリットについて解説していきます。
ダランベール法とは
「ダランベール」はもともとジャン・ル・ロン・ダランベールの名前に由来すると言われています。ダランベールは18世紀に活躍したフランスの数学者、哲学者、物理学者でダランベールの原理や釣り合いの運動論などで知られています。ダランベール法はこのダランベールが提唱した数学的な釣り合いの理論である一般均衡(general equilibrium)をもとに構築されたと言われています。一般均衡は経済学の分析方法で市場全体の需給量を決定するための理論です。もっとも実際にダランベール法のどの部分で一般均衡理論が用いられているのかについてははっきりした資料が見つかりませんでした。
ダランベール法は別名ピラミッド法とも呼ばれています。その名前の由来はベット金額が積み上がっていく様子がピラミッドのように見えることから名付けられたということで、特に理論的に深い意味があるものではないようです。
ダランベール法の特徴ー同じ逆進的なマーチンゲール法との比較
ダランベール法の特徴は負ければ負けるほど賭け金が増えていく逆進的な傾向にあります。同じように逆進的に賭け金が増えるベッティングシステムとしては負ける毎に賭け金を倍にして賭けるマーチンゲール法があります。この2つの方法の共通点として負けを取り戻すことに主眼をおいています。マーチンゲール法では負けるたびに賭け金を倍額にしていくため一度でも勝てばそれまでの負けをすべて取り戻すことができますが、連敗した場合には指数関数的に賭け金が膨らんでしまいテーブルの最大ベット金額を超えたり、自分の資金の限界を超えてしまうという問題が頻発します。ダランベール法は同じ逆進的な賭けかたなので潜在的には同様の問題を抱えていますが、マーチンゲール法のように掛け算で増えていくのではなく足し算で1単位毎に増やしていきます。そのため賭け金の増加は指数関数ではなく段階的な増加のため、上昇は穏やかなラインになります。このことは逆に言えば1度勝つだけでそれまでのすべての負けを取り戻すことができないことを意味しています。具体的に解説するとダランベール法は負けた時に1単位を増やして賭けます。賭け方については下で詳しく説明します。例えば1単位$10の時に5連敗してしまった場合、それまでの損失は$150($10+$20+$30+$40+$50)です。運良く6回目で勝ったとします。その時の賭け金は$60なので損失額は$90に減りますが、0になるわけではありません。マーチンゲール法もダランベール法も同じ逆進的な賭け方ですがダランベールはマーチンゲールに比べてひじょうに緩やかでリスクが少ないということを覚えておくと良いでしょう。
ピラミッド法ーダランベール法のバリエーションのひとつ
ダランベール法は別名ピラミッド法とも呼ばれます。その理由は賭け金がピラミッドのように積み上がっていく姿から名付けられたものですが、厳密にいうとピラミッド法はダランベール法のバリエーションのひとつです。インターネット上にはダランベール=ピラミッドと誤解している記事が多かったので注意しましょう。
ピラミッド法のやり方はダランベールとほぼ同じです。負けた場合は1単位増やし、勝った場合には1単位を減らします。ダランベールとの違いは最初にかける単位が1単位ではなく5単位である点です。
ダランベールが使えるゲームー独立事象と確率
ダランベール法が効果を発揮する対象のゲームはどのようなものかというと、これは独立事象のものと確率が50%のものです。独立事象のゲームというのは前回の結果が次回の結果に影響しないものをいいます。例えばルーレットゲームです。ルーレットは独立事象のゲームなのである結果が次の結果に影響することはありません。例えば今回赤の23に入ったからといって次は赤が出やすくなるとか、12が出やすくなるといったことはないということです。言い換えるとゲームの1回毎の確率が変わらないものをいいます。独立事象ではないものはどういうものかというとブラックジャックやバカラなどがあります。用意されているカードが消費されていくため、残ったカードに偏りが生じて確率が変動します。ダランベール法が使えるゲームはルーレットの赤黒や奇数偶数などの確率が50%のもので利用できます。確率が30%のものでも使えますが、効果が発揮し切れないということを覚えておくと良いでしょう。
ダランベール法のシンプルな4つの決まりごと
ダランベールはベッティングシステムの中で最もシンプルです。次の4つのルールだけを覚えておきましょう。
1, 最初の基本単位を決める
最初に1単位として設定する金額を決めましょう。$5でも$50でも構いません。もしカジノでプレイするのが初めてという方や、ダランベール法を使うのは初めてだという方は、資金の1%-5%程度がオススメです。大きく攻めたいときは5%、少しずつ遊びたいときは1%で設定すると良いでしょう。
2,最初に1単位から始める
ダランベールを始めるにはまず最初に1単位を賭けることから始めます。1単位を$5と決めていれば$5、$10と決めていたら$10です。
3,負けた場合にだけ賭ける単位を増やす
勝負に負けた場合には1単位を増やします。$5で始めている場合は1単位が$5なので次は$10で勝負をします。さらに負けた場合は1単位の$5を増やして$15で勝負をします。
4,勝ったら賭ける単位を減らす
勝負に勝ったらそのとき賭けていた単位から1単位必ず減らします。$5で始めていて勝った時の賭け金が$15なら次は1単位を減らして$10を賭けます。
一言で言えば「勝てば1単位を減らす。負けたら1単位を増やす」です。
ダランベール法の3つのメリット
ダランベール法のメリットとしては主に次の3つがあります。
1,資金の増減が緩やか
ダランベールはマーチンゲール法をベースにしたベッティング方法ですが、負けると倍になるマーチンゲール法では賭け金が指数関数的に上昇して、時にはテーブルの最大ベット金額を超えたり自己資金を用意できなくなったりしますが、ダランベール法は負けた時に1単位増やすだけなので賭け金は増えてはいくもののマーチンゲール法に比べてダランベール法は非常にゆっくりとしたペースです。また勝った場合には1単位減らすためプレイ中の資金の増減が緩やかです。
2,単純明快
ベッティングシステムは多種多彩です。マーチンゲール法やモンテカルロ法、パーレー法などよく知られている古典的な方法だけでも10種類以上あり、細かいバリエーションは数え切れません。その中から一つよいものを探すだけでも大変ですし、ベッティングシステムはそれぞれ違うやり方なので新しいシステムを試すたびに新しく勉強し直さないといけないため、かなり大変です。ダランベールはその中で最もシンプルなため初めてカジノでゲームをするという初心者の方でもその場で戦略的な資金管理をすることが可能になります。
3,負けを取り戻すチャンスが増える
マーチンゲール法のように一度勝てばそれまでの損失を全て取り戻せる代わりに指数関数的に賭け金が増加することもなく、何度でも負けを取り戻せるチャンスができます。マーチンゲール法は破産者がでることもあるリスクの大きい手法ですがダランベール法は例え一度で負けを取り戻すことができなかったとしても少しずつなんども取り戻せる可能性があるため長期的な視点でゲームをプレイすることが可能です。
ダランベール法の3つのデメリット
1,長期的連敗が続くと損失が膨らむことは避けられない
ダランベール法のメリットは資金の増減が緩やかであることですが、連敗が続けば長期的には賭け金が大きくなることは避けられません。そうすると負けた時の損失も当然大きくなります。もっとも連敗の確立と連勝の確立は同じであり、賭け金が大きくなった時に勝利して大きく負けを取り戻すことができるチャンスもまた同じ確立で存在しています。
2, テーブルの最大賭け金額を超えることがある。
最初の1単位の賭け金額を大きく設定すると連敗し続けてしまった場合ダランベールを実行中にそのテーブルの賭け金額の上限を超えるかもしれません。この場合は賭け金額の上限を決めておく、または最初の1単位の賭け金額を小さく設定することでクリアすることができます。
3,大きく負けないが大きく勝つこともない
ダランベール法のメリットとしてリスクが少ないことがありますが、裏を返せば大きく勝負をすることがないので大きな配当を獲得することはなく、連勝できたとしても大きく勝つこともありません。ブラックジャックやルーレットをプレイすると実感するかもしれません。あくまでもこの手法はリスクを減らして上手に負けを取り戻すことができる方法として活用すると良いでしょう。
まとめ
ダランベール法は資金の増減が緩やかでリスクが小さく、初心者でもすぐに資金管理をしながらゲームをプレイできるシンプルで使いやすいベッティングシステムです。カジノゲーム はギャンブルなのでベッティングシステムを使えば誰でも勝てるというものではなく、ゲームのプレイをより楽しむためのものだということを頭に入れて、カジノゲーム を楽しんでみると良いでしょう。